顎関節症と歯並びについて
こんにちは!戸越銀座KT矯正のホームページをご覧いただきありがとうございます。
今日は、顎関節症と歯並びの関係についてです。
以前のブログのテーマにも挙げさせていただきましたが、私の経験談もふまえてもう一度テーマとして挙げさせていただきます。
まず、”顎関節”(がくかんせつ)とは頭の骨(頭蓋骨)と顎の骨(下顎骨)をつなぐ関節のことです。
関節の上の骨と下の骨の間には関節円板という軟骨のクッションがあります。顎関節は体の中の他の関節と異なり,左と右の2ヵ所の関節が同時に動いてお口を開けたり閉めたりしています。
顎関節症とは,「顎が痛い」,「口を動かすとカクカク音がなる」,「口を開けにくい」など,関節や周囲の筋肉(こめかみ,耳の近く,頬,えらの部分など)に痛みや動きの異常が現れることをいいます。顎関節症は今や虫歯や歯周病にならぶ“第三の歯科疾患”ともいわれており,学校歯科検診にも取り入れられています。
顎関節症は部位(「どこ?」)や原因(「なぜ?」)により,次のように分類されます。
顎関節症の種類
1.筋肉が痛むもの(咀嚼筋痛障害):「咀嚼筋(そしゃくきん)」というお口を開けたり閉めたりする筋肉が痛むもので,食事中などに頬やこめかみが痛むのが特徴です。
2.関節が痛むもの(顎関節痛障害):関節に痛みの原因があるもので,お口を開けたり閉めたりするときに耳の中や周りが痛むのが特徴です。
3.関節円板がズレているが,お口は開けられるもの(復位性顎関節円板障害):関節内の軟骨(関節円板)にズレがあるもので,お口を開けることはできるものの,開けるときに“カクッ”という音が鳴るのが特徴です。
4.関節円板がズレていて,お口が開けられないもの(非復位性顎関節円板障害):関節内の軟骨(関節円板)がズレて関節の動きを邪魔しているもので,顎が引っ掛かってお口が十分に開かず,食事にも支障が出るのが特徴です。
5.関節の骨が変形しているもの(変形性顎関節症):骨に変形があって関節内部に損傷があるもので,お口を開けたり閉めたりするときに“ジャリジャリ”という音が鳴るのが特徴です。
また,顎関節症ではなくても顎の関節付近が痛む病気(頭痛,神経痛,血管の疾患,歯や耳の疾患など)はたくさんありますので,これらの病気と見分け,顎関節症であればどのタイプなのかを診断することが重要です。
顎関節症の病因は?
顎関節症は病因を特定することが難しい疾患の一つです。例えば,「硬い食べ物が好き」「口を使う楽器の演奏をする」「長時間のパソコン業務を行っている」「よく重いものを持つ」といった日常生活における問題や,「日中に食いしばっている」「寝ているときにハギシリしている」といった癖の問題,「ボールがぶつかった」などのケガによるもの,精神的なストレス,遺伝的な問題など多くの病因が絡み合って発症すると考えられています。
(引用:九州大学 https://www.hosp.kyushu-u.ac.jp/news/detail/11/)
上述のような様々な原因の一つに、歯並びや咬み合わせがあります。
しかし、同じような歯並びでも症状が出ている方、出ていない方がいらっしゃいます。それは、要因が多いほど、頻度が高いほど、顎関節症には罹患しやすいですが、それら要因が組み合わさって一定の負荷値を超えたとき、症状が発現するためでしょう。
ただ、歯並びによっては私たち矯正歯科の専門の医師が診断するにあたって、顎関節に明らかに負荷を与えているであろう咬合干渉や咬合のズレが認められるケースが多々あります。
その場合、顎関節症の大きな要因と考えられるため、症状の発現の有無にかかわらず、審美性のためだけではなく咬合の観点から、歯並びを治すということは重要であると思われます。
何度も述べるように顎関節症は様々な要因が関係しているため、咬合の改善により顎関節症の改善が必ず達成されるわけではありません。
ただ、経験からお話しすると、過去に矯正治療で咬合の改善を行った患者様から、「あごが音が鳴ったり、痛みが出たりすることなく、スムーズに開くようになった」「歯ぎしり、食いしばりが減った」「肩こりや頭痛が無くなった」「食事がおいしく食べれるようになった」などいろいろな声を頂きます。
顎関節症のリスクとしての”咬み合わせ”を改善し、いつまでも元気で健康な生活を送るお手伝いが出来たらと思います。
顎関節症のことだけでなく、様々な咬み合わせのお悩みを聞かせて頂けたらと思いますので、ぜひ一度無料相談にいらしてください。
戸越銀座KT矯正歯科のHPをご覧いただきありがとうございました。